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【フランス語】ラ・マルセイエーズの歌詞のカタカナ発音を見直してみた

2020.1.13
2020.1.14
フランス語×カタカナ発音

こんにちは!まっきー (@ei_pro_makkii) です

大学の第二外国語選択がきっかけでフランス語にはまってから、フランス語を勉強するようになった僕ですが、ある日、気づいてしまいました。

ラ・マルセイエーズの歌詞のカタカナ発音、でたらめすぎ・・・!
※ラ・マルセイエーズはフランス語の国歌

もちろん、ちゃんと書いている書籍やサイトなどもあります(大多数がちゃんと書かれていると思います)。しかし、一部の動画で恐らくファクトチェックがされていないでたらめなカタカナ発音が紹介されていて、ちょっとこれは日本人として恥ずかしいなあと感じていました。

そこで、今回はラ・マルセイエーズの正しいカタカナ発音について紹介していきたいと思います。

ここで注意してほしいのは、紹介するのはあくまでも「正しいカタカナ発音」であって、ネイティブスピーカーの正確な発音ではありません。ネイティブの発音に「一番近いカタカナ発音」を目指して、カタカナ表記を考えてみました。フランス語学習者等々の助けになれば幸いです。

結論から

先に結論から言うと、僕が考えるネイティブ発音に一番近いカタカナ表記はこうなりました。

ラ・マルセイエーズの歌詞

補足

実際の歌を聞いてみよう

カタカナ表記を見たところで、実際にネイティブが歌う「ラ・マルセイエーズ」を聞いてみましょう。どれくらい合致していると感じるでしょうか。

ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)を聞いたことがある人でも、何て言ってるのか聞き取りにくい合唱版のものしか聞いたことがない人がいると思うので、独唱verで発音がよく分かるものを選んでみました。

フランス語の発音の特徴

では、ここからはフランス語の発音について簡単に説明したいと思います。音声学的な説明はしないで(というかできません)、カタカナ発音にする上で重要な部分を紹介します。

①スペルと発音がほぼ一致している

フランス語を学んでまず分かるのはこれです。「フランス語は発音が難しい((;゚Д゚))ガクガクブルブル」という先入観がある人には驚かれると思いますが、フランス語はスペルと発音の対応関係があるおかげで、新しい単語を覚えるたびに発音を逐一調べる必要はありません。

②母音の衝突を避ける

母音とは、a,i,u,e,o,y のことですが、フランス語は文中で発音上母音が連続することを避けようとします。これは教師曰くフランス人は母音が連続していると違和感を持つため、らしいのですが、本当にそうなんでしょうか。

それはともかく、この母音衝突を避ける仕組みによって、母音が複数個並ぶスペル(例えば ai や eau など)は、それぞれ一つの母音で発音されます(ai は「エ」、eau は「オ」)。

③リエゾンが厳格

英語を勉強したことがある人は聞いたことがあると思いますが、リエゾンとは、隣り合った二つの単語を区切らずに、繋げて発音することを言います(種類の違うものでアンシェヌマンというのもありますがほとんど同じものです)。

英語では、Can I help you?(キャナイヘルプユー)を「キャンアイヘルプユー」とバラバラに発音しても、多分伝わると思います。しかし、フランス語ではリエゾンをしないと伝わりません。

つまり、英語における「ネイティブっぽく発音するために繋げて言う」とは違って、フランス語では100%リエゾンすることが求められています。

④r は喉に引っかかった骨を取る音

様々な言語で問題になる"r"音ですが、フランス語のrはなかなかクセの強い奴です。

どんな音なのか、言葉で説明するのは困難なので、下に掲載した動画でどんな発音なのか確認してみてください。

カタカナ語化にあたって

ここまで、フランス語の発音の特徴を見てきました。フランス語も英語と同じように、日本語にない発音が多く、カタカナ語発音に適さない言語ではあります。

しかし、フランス語はスペルと発音の対応関係があるため、単語の発音の決定にはほとんど労力が要りません。つまり、このスペルはこの音と決めておけば、あとは機械的に発音を決定することができるのです。

また、先程言及した"r"音は、日本語の「ラ行」音とかけ離れていることを考慮して、「ハ行」で表示することにしました。歌を聞く限りは「ラ行」音に聞こえることが多いですが、それでは「実際はハ行音に近い」→「歌ではラ行に聞こえる」ということが伝わらないので、このように決めました。

表記の主な工夫点

"r"音を「ハ行」で表記したことに加え、次の工夫もしてみました。

鼻母音

an,am,en,emは「アン」と書かれることが多いですが、ここでは「オン」としました。したがって、an,am,en,em,on,om ⇒「オン」、in,im,un ⇒「アン」となります。

gloire est

二行目にあるこの部分は、従来は「グロワール エ」と表記されていました。しかし、実際はこの二語はアンシェヌマンで繋げて(歌だからかもしれませんが)発音されるので、「グロワーヘー」が近いと思います。

abreuve

最後の一行にある単語で、問題になるのは"eu"の部分です。これは非常にあいまいな母音で、とてもカタカナで表しきれません。無理やりカタカナで表す場合、「ア」か「ウ」といったところなのですが、「ア」だとすごく明るい音のイメージがついてしまいそうなので、ここでは「ウ」にしました。

カタカナ発音再掲

ラ・マルセイエーズの歌詞

まとめ

"r"音は「ハ行」というのは割と良いと思うのですが、どうでしょうか?まあ、結局のところはカタカナ発音に頼らずに実際の音を聞いてマネするのが一番良いんですけどね!

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