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固有名詞なのに “The” がつく国名があるという話

2020.6.22
“The”という文字と地球儀の画像

こんにちは! makkii (@ei_pro_makkii) です。

「国名」は普通、固有名詞なので、冠詞 “The” を必要としません。

しかし、世の中には “The” をつける国名が存在します!...という簡単なお話です。肩の力を抜いて気楽に読んでください。

英文法的にタブー?

世界には197ほどの数の国がありますが、そのうち英語名(通称)が “The” から始まる国はほとんどありません。

それもそのはず、英語では原則固有名詞には “The” などの冠詞をつけないことになっているため、“The” は必要ないはずですよね。

むしろ、“The” をつけた方が「間違ってんじゃん」って、笑われてしまいそうです。

しかし、世界は広し、世の中には “The” を正式名称としてつける国が2つあります。

それは、ガンビア共和国(Republic of The Gambia)とバハマ国(Commonwealth of The Bahamas)です。

ガンビア共和国

「そもそもガンビアってどこなの?」っていう方が多いだろうと思いますので、説明を加えておきますね。

ガンビアは、アフリカ大陸の西の端っこ、セネガルに三方、大西洋に一方を囲まれた細長い国です。

ギリギリ enclave ではありませんが、ほとんど enclave と言っても良いほど、セネガルに囲まれています。不思議な地割りですね。

※ enclave とは何ぞやという方はこちらをご覧ください。

さて、ガンビアの国名についてですが、ある特定の時期に作られた地図帳や記事では「ガンビア・イスラム共和国」と表記されていることがありますが、

現在ではイスラム共和制ではないため、「ガンビア共和国」が正しい名称です。

そして、これの英語名は、Republic of The Gambia になります。

通常、固有名詞化した語句の中に含まれる冠詞や接続詞は「大文字」で始めず、小文字のままで書きます。
例えば、The Old Man and the Sea「老人と海」では and, the は大文字にしません(※最初のTheは文の先頭のために大文字です)

The が大文字になっていることから、ショートハンドの国名は The Gambia だということが分かりますね~

正式名称で定められているので、文法ミスというわけではありませんよ!

バハマ国

もう一つの “The” つき国名はバハマです。

バハマは、フロリダ半島の南東、キューバの北らへんに弧状に存在する島国です。

日本語名では単に「バハマ国」と呼ばれていますが、英語名では Commonwealth of The Bahamas が正式名称です。こちらも、The が大文字になっており、The Bahamas がバハマの通称になります。

Commonwealth とは、イギリス帝国に端を発する連合体のことです。オーストラリア、インド、カナダなども加盟しています。オーストラリアも英語で Commonwealth of Australia といいますよね。

まとめ

というわけで、固有名詞なのに “The” がつくという話でした。本当なら、なぜ “The” がつくのかという所まで迫りたかったのですが、ごめんなさい、それはできませんでした。Etymology(語源学)の専門家にお譲りします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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2020.6.22